MONO第50回公演開催のお知らせ!

公演情報/MONO | 2022.12.04

MONO、第50回目の公演は『なるべく派手な服を着る』。
2008年初演の作品で、今回は劇団員のみで再創作してお届けします。
詳細はまもなくお知らせいたしますので、スケジュールの確保、よろしくお願いいたします!!

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MONO第50回公演『なるべく派手な服を着る』

作・演出 土田英生
出演 奥村泰彦 水沼 健 金替康博 土田英生 尾方宣久 渡辺啓太 石丸奈菜美 高橋明日香 立川 茜

伊 丹|AI・HALL 伊丹市立演劇ホール 2023年2月22日(水)-2月26日(日)
東 京|吉祥寺シアター 2023年3月3日(金)-3月12日(日)
豊 橋|穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース 2023年3月18日(土)-3月19日(日)
四日市|四日市市文化会館 第2ホール 2023年3月26日(日) 
大 府|おおぶ文化交流の杜allobuこもれびホール 2023年3月28日(火)

 

■代表 土田英生よりみなさまへ

 この険しい時勢の中、皆様が穏やかに過ごしてくれているといいなと思います。なかなか光は差しませんね。
 そんな中、年明け二月からMONOの本公演が行われます。今回は「なるべく派手な服を着る」。2008年に上演した作品を改訂しての上演です。私個人として最も気に入っている作品の一つです。初演は東京と大阪でのみの公演でしたが、多くの方にご来場いただき、評判もよかった記憶があります。
この作品を書いた動機を思い出してみました。
ご存じないかも知れませんが、一時期、MONOの本拠地である京都は演劇界隈で評判になりました。京都在住の劇作家による戯曲賞受賞が続き、「京都派」という言葉さえ聞かれました。私の周囲も興奮した空気に包まれていたと思います。しかし、そんな中、どうも自分はその中にいないと感じていました。忘れられている孤独に苛まれました。
そんな時、文学史についての本を読んでいたら一枚の写真が目に留まりました。白樺派と呼ばれたメンバーの集合写真です。武者小路実篤や志賀直哉、有島武郎など有名作家が並んでいます。中には全く知らない人もいます。私はその知らない人が気になりました。彼だって写真を撮られた時には後世に名を残す作家になる野心はあったかも知れません。両隣の人たちはその後活躍して私たちもその名前を知っている。けれどこの人は忘れられてしまった。ああ、この人は私だ。と、思いました。失礼な話ですね。彼なりに満足した人生を送ったのだと思いますし。
 ただ、常に自分は忘れられている気がする。たとえばカラオケでもどうも私が歌っている時には聴いてくれている人が少ない、などという不安はもしかしたら誰しもが感じていることなのかも知れません。目立つためになるべく派手な服を着ている人、ここから執筆はスタートしました。やがて書き進める内に、その原因である思い込みや、育った環境による縛りなどに広がっていきました。
 2008年には元からいた五人のメンバー以外は客演を迎えての上演でした。今回は劇団メンバー九人だけで作り直します。はめてみたら全員が適材適所にピタリとハマりました。メインキャラクターは前回同様、尾方君にやってもらっています。劇団の代表作にしたいという意気込みでいっぱいです。
 ぜひ、ぜひ、この作品は観ていただきたいです。何年もご無沙汰だという方も久しぶりに顔を見せてください。MONOは控えめな劇団ですが、今回はなるべく派手な服を着てお待ちしております!

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