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−今回は家族がテーマの作品ですが、これまでのとの違いは?


水沼 家族という言葉を聞いてどんなことを思うのかっていうところから話をはじめたほうがいいのかな。家族ってなんだと思う? どういう条件が必要だと思いますか。

高橋 常に私のことを必要として求めて大事に思ってくれている人のことを家族と言うのかなって思います。劇団もそうかもしれないですけど、例えば違う国の人とでも家族になれるんじゃないかなって。個人的には、今回の疑似家族っていうのは「やっぱり土田さんらしいな」って思っていて。

水沼 うん。土田さんは集団を描くことに強いこだわりがあるから、集団の描き方の新しい形を求めているんだろうと思うんです。(疑似家族という)家族じゃないけど家族と呼んでいるっていう不自然さは、確かに土田さんの持ち味なんじゃないかと思いますね。その家族というフィクションで、何とかその集団を維持していこうとする人と、そこから出て行こうとする人がいる。そこでドラマが発生する。土田さんの作品の特徴的な要素がとてもよく出でいる部分だろうなと思うんですけど。

高橋 土田さんが伝えたいことって軸があるので、やっていることに関しては変わりがないという気がしますね。

水沼 そうですね、簡単に言うとエンターテイメント性みたいなことかな、エンタメ系ではないけど(笑)。お客さんを楽しませることを優先度として一番に考えてるなって。その優先要素を支える部分じゃないですか、我々のやってることは。まあ設定は違っていてもそこは揺るがないので方法的にはそんなに変わらないと思うし。そういう劇団の持ち味っていうのは大切にしたいなと思ってますけどね。

ー今年は新メンバーが加わった劇団員9名での公演です。稽古場の雰囲気に変化はありますか?

水沼 昨年の時点で劇団員じゃないという意識は既になかったから、ことさら何かが新しくなったっていうのはあんまりないです。まあ昨年より気を使わずに済んでるという感じがしますね。それより新メンバーの皆さんの京都での滞在の仕方みたいな、慣れ振りも昨年から劇的に進化しているなと(笑)。

高橋 私は毎年比べるんですよ。「昨年はどんな感じだったかな、今年はどんな気持ちかな」って。メンバーとか、モチベーションとか。今年はだいぶ居心地良くやってるなというのが事実で。昨年はダメ出しされると「こんなとこでダメ出しされてるなんてだめだ」、みたいに考えちゃって……何回ダメ出しをされてもそれに陥るみたいな。

水沼 なんでそんなスポ根漫画みたいになってんの?(笑)

高橋 ダメ出しを受けているっていうこと自体にすごくショックを受けちゃって。でも今回はすんなり土田さんのダメ出しも聞けるし、なるべく応えていきたい。結果出来なかったら、ちゃんとそれを見つめようと。前回よりモチベーション高くいられている気がします。

水沼 そんな感じするね。なんか楽しそうだよね。

高橋 久しぶりに戻ってきた感じです。ここ1年かけて復活した感があります、自分が。

水沼 それは何かきっかけみたいなものがあるの?

高橋 依存していた人やモノ、環境を全部変えてみて。リセットして「やっぱり必要だったのはこの場所だった」みたいな感覚で。そうしたら迷いもなく「今はこれをしっかりやろう」っていう気持ちになって。『のぞき穴、哀愁』(2014年) 位の頃の気持ちまで戻りました。

水沼 5年も前に戻ったんやな(笑)。

高橋 戻って、結果「楽しもう!」っていう。でも楽しみすぎちゃってるから、あまり稽古場でしゃべりすぎないようにしようって(笑)。

ー稽古場で意識している事はありますか?

 

高橋 とりあえずやってみる。どうしても役者本位で動きたくなったり、「これはこうなんじゃないか」って思ったりするけど、土田さんが一番客観的に見ているから、言ってくれていることに応えたい。ニュアンスがわからなくてもやってみて、「そういう意味だったんだ!」って4日後になって気づくとか、そういうことを繰り返しています(笑)。

水沼 空間をうまく生かしたいなっていうのはありますね。空間とセリフとのすり合わせとか、この空間を生かせるかなっていうことを毎回意識してますかね。あとは自然にやろうということと、自然にならないようにしようっていうことをバランスよくやりたいなと思っていますけどね。

高橋 私、自然にできないので「自然に!」ってよく言われるんです。

水沼 自然にというのがね、なんかなあ。追い求めるにはちょっとぼんやりしすぎてるから。何が自然かってなかなか言いづらいじゃないですか。気持ちが綺麗に流れるっていうこともそういうことなのかなと思うんですけど。それは俳優としてやっていて楽しいところではあるんだけど。まあそれだけじゃ面白くないから、同時にそういう流れを壊したり切れ目作ったりだとかも必要なのかなと思っていますけどね。

高橋 そういう挑戦はまだできていないです。

水沼 僕もできているかどうかは怪しいです(笑)。


 


−お互いの印象について。お二人は大学の教員と学生として出会われているのでつきあいが長いですよね。

水沼 ……昨日かな、稽古場で高橋さんが頭に何か載っけていたと思うんですけど。

高橋 はい、ペットボトルですね(笑)、休憩中かな。

水沼 3年生の最初か2回目の授業の時に、高橋さん、なんか載せてたよね。

高橋 頭にね。よく載せていた気がします(笑)。

水沼 なんかか見たことあるぞって。あのとき載せてたぞ、あの人って。それを思い出した(笑) 。印象としては中心にいてのんびりしゃべる人って言うのはありましたよ。

 

高橋 そういう人でしたね。学級委員みたいな。でも今は違いますよね、私ボケているので(笑)。水沼さんは……本当に先生らしくなくて。先生なのに箱馬とか小道具とかを探しに突然教室からいなくなって。私は学級委員みたいな性格だったから、「そういうのは全部私たちがやるんですけど!」って(笑)。

水沼 さすがに今はもう取りに行かんけど。(笑)

高橋 初めて会うタイプの先生だなあって。私は高校から演劇をやって来ていて、「先生」ってどんどんダメ出しもするし自分の考えを押し付けてくる人っていう印象があったんです。でも水沼さんはそういうこともなく。アイディアをくれて広げてくれる、否定されない感覚があります。水沼さんと演劇を作っていて、一緒に悩んでくれるという印象です。

水沼 それは嬉しいですね。僕もそういう授業ができればと今でも思っていますし。

ー京都に滞在しての稽古をしていますが……

高橋 すごく幸せですね。居心地が良すぎて。

水沼 今年の気分の良さはその要素も?

高橋 それはあるかもしれないですね。いつも考えてしまう現実的なことから離れて、稽古に集中ができてます。

水沼 僕は……あれですかね。なんか、充電しているような。電池を貯めていく期間ですかね。後は消耗するだけなんで(笑)。この時期にこういう豊かな充電の時間をいただけているのは大変幸せですね。本当すぐ消耗するから。古いから(笑)。変えられるなら変えたいけどね。

ー最後に質問等あれば。

高橋 水沼さんは……なんでいつも歌ってるんですか? 稽古見てるとき。

水沼 え、歌ってる? 嘘、あんまり意識してない。

高橋 稽古場の席が私と立川さんで水沼さんを挟んでるんですけど、2人で「水沼さん歌ってるよね」「今日も歌ってる」って話してるんです(笑)。

水沼 なに歌ってたんやろ。………歌ってるかもしれんなあ。うん、歌ってますね。

高橋 気分が良くなるんですか?

水沼 いや、悪いときも歌ってるし……なんか、歌う癖があるなあ(笑)。

高橋 結局、理由は分からずですね(笑)。

—ありがとうございます。そろそろ稽古の時間ですね。

水沼 お疲れさまです。

高橋 ありがとうございました!

 

 

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